CT・肺機能検査・呼気NO検査などで診断のつく症例に関しては外来で適切な治療を行います。また、肺病変確定診断のかなめとなる検査である気管支鏡に関しては、2019年度は約50症例施行しました。将来は人員を増やしてさらに症例数を重ねていくつもりです。

細菌性肺炎・誤嚥性肺炎に対しては中等度以上の症例は入院の上、抗生剤点滴などを行います。間質性肺炎や特殊な感染症は投薬の副作用や治療期間も問題となるので、専門医と十分な相談し、患者さん自身に理解してもらった上での治療が必要です。COPDの増悪では、酸素療法で不十分な場合はNPPV（非侵襲的マスク人工呼吸）をしばしば行います。喘息は症状が一時的に消えても長期の予防コントロールが必要な病気であり、常に患者教育が必要です。肺癌に関しては診断までは行い、当院で治療する場合もありますが、近年においては短期間で頻繁に治療方針が変更される分野でもあり、和歌山医大に紹介させていただくケースも多いかと思います。それぞれの疾患に対し、エビデンス（医学的根拠）に基づいた治療を心がけています。