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【医療コラム】骨粗しょう症性椎体骨折について(整形外科)

2024.12.01  患者様向け

整形外科医師 北山 啓太

人間だれしも加齢とともに骨の強さはもろくなっていきます。特に閉経後の女性はホルモンバランスの変化から骨粗しょう症が進行することがよくあります。
骨粗しょう症の方の椎体(脊椎骨の円柱状の部分)に垂直方向の外力が加わると、ひしゃげるような骨折を生じることがあります。これが骨粗しょう症性椎体骨折(俗にいう圧迫骨折)です。
骨粗しょう症性椎体骨折を放置すると椎体はどんどんひしゃげる方向に進み、一旦ひしゃげた骨は自然の力ではもとの形に戻りません。
そのため痛みが後々まで残ってしまうこともあります。

治療はほとんどの場合、保存療法から開始します。
具体的にはコルセットによる外固定で骨折椎体の局所安静を図り、薬物療法(痛みのコントロールと骨粗しょう症に対する治療)を併用します。
なお、保存療法で改善が得られず、手術療法が必要となる場合がありますが、近年は骨折した椎体に医療用のセメントを注入するなど、手術術式も進歩しています。

典型的な例では、「しりもちをついた直後から急激な腰痛が起こった」というパターンですが、重度の骨粗しょう症患者の場合、転んでもいないのに「いつの間にか骨折」が起こることがあります。

心当たりのある方は速やかに医療機関を受診してください。
骨粗しょう症の治療を受けられたことがない方は薬物治療についてもご相談いただければと思います。

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